イシタケ

 

 

 

 

平原に点在するのは、
イシタケと呼ばれる鉱物質の構造物。
以前は、
「太古のサンゴ礁の名残り」だとか
「風化の進んだマグマタイト」と見られていましたが、
最新の研究では、
いわゆる「石化菌類(キノコ)」であることが分かってきました。
この地方では絶滅してしまったある種の菌類が、
むかしここに群生していました。
その菌類は、自らの体内に鉱物質をゆっくりと沈着させる性質を持っていたと考えられています。
また、海棲のサンゴのように幾代にも渡って礁を形成するのではなく、
一代で巨木となり、
その長寿を終えた後には、
ここに見られるような大きな亡がらを残すと見られています。
いまは、亡がらの上には青々とした草が葺き、
小動物や昆虫の住処となっています。
海を越えた大陸のもっと寒冷な地域では、
いまもこの種の菌類が繁栄しており、
大森林を形成しているのを見ることが出来ます。